インプラント治療とは
インプラント治療は、金属(チタンやチタン合金)でできたインプラント体(人口歯根)を、歯が失われた部位の顎骨(歯槽骨)の中に埋め込み、そこにアパットメントという連結機器を使って人口歯を含む上部構造を装着する方法です。
健康な歯を利用することなく、歯が失われた部位のみの治療で行うことができます。そのため、他の健康な歯に対する悪影響がありません。
インプラント治療の長所と短所
インプラント治療も、決して万能な治療法ではありません。
長所
- 通常、健康な歯を傷つけることはありません。
- 固定式の人口歯を作ることができます。
- 他の健康な歯に負担がかかることはありません。
短所
- 治療にともない外科処置が必要となります。 具体的には、骨の中にインプラントを埋め込む(埋入する)必要があり、そのために (外科)手術が必要となります。また、患部の骨の状況によっては、さらに骨移植な どの手技が必要となることもあります。
- 手術を行う関係で、あごの骨を診断するレントゲン検査やCT検査、全身状態を把 握するための血液検査などの検査が必要となります。
- 治療期間は、通常、長期にわたります。 例えば、埋め込まれたインプラント体と骨がしっかりくっつく(結合する)まで、 最低でも2ヶ月、長ければ半年以上かかります。期間には個人差があります。 骨の量や質によって変わります。
- 原則として、健康保険は適用されず、医療費は全額自己負担となります。
インプラント治療の流れ
インプラント治療はいくつかの医療行為が組み合わされたものの「総称」です。大きく2つの段階に分けることができます。
第1段階
第1段階として、インプラント体を患者さんのあごの骨の中に埋め込む(埋入)するための手術を行います。
- カウンセリング
患者さんのお口の悩みをお聞きし、インプラント治療について説明します。
- CT / 口腔内写真撮影、模型診査
患者さんのあごの骨の状態、お口の状態の検査をします。
- 治療計画の説明
検査をもとに治療計画を立て説明します。
- インプラント埋入手術
インプラント体を埋め込む手術をします。患者さんによっては骨移植などのオプション手術も同時に行います。
- 治療期間
インプラント体が患者さんのお口に結合するまで待つ期間です。
- 二次手術
インプラント体の頭を出す手術を行います。患者さんによりますが、骨質により必要な場合があります。
第2段階
第2段階として、埋め込まれたインプラントの上に、あらかじめ製作しておいた人工歯を含む上部構造を装着します。また、上部構造を装着した後も、その効果を維持するために、定期的なメインテナンスを受けていただく必要があります。
- 上部構造(被せ物)の型取りと完成
インプラントの上に被せる歯の型を取り、装着します。
- 定期健診・メインテナンス
術後は定期健診で問題が起きないようメインテナンスしていきます。